夢枕獏公式HP 蓬莱宮北斗宮西天宮南天宮サイトマップ

夢枕獏事務所日記
2003年6月
2003年5月
2003年4月
2002年9月
2000年11月
2000年9月
2000年8月
2000年7月
2000年2月〜4月


夢枕獏事務所日記
2003年5月

1日 木曜日(メーデー)
 デパートで帰省のための手土産を買い、書店数軒を覗いた後は自宅で読書。
 夜は帰省のための荷造りをする。今回は少年時代を過ごした山村を撮影する予定なので、撮影機材の選択に悩む。結局、三脚、35ミリ1眼レフカメラ1台、ズームレンズ1本と中判カメラ1台。フィルムをあれこれ10本をバッグに詰め込む。
2日 金曜日
 昼すぎにアパートを出て、新幹線を1本見送った後、自由席で新潟へ、車窓から雪の残る山を数枚撮影。
 昔なら駅前のメインストリートが賑わっているはずなのに、シャッターの降りている店、閉店の貼り紙を出しているデパートなど多数。その一方で、郊外に広大な駐車場を持つスパーは買い物客で賑わっていた。地方都市では商圏の移動が判りやすいかたちでおこっているのだ。
3日 土曜日(憲法記念日)
 車を借り、昔住んでいた山村へ向かう。トンネルや新しい道路が開通していて案外あっさりと現場へ到着。
 さっそく撮影機材をたずさえて歩きまわり、三脚をセットして撮影開始。
 往時は三〇軒ほどの集落であったが、現在は三軒になり淋しいかぎりだが、毎日のように遊んだ神社だけは意外なほどにそのままの姿で今もあった。
 その後、廃校となった小学校や中学校の校舎を撮影しようと移動するが、両校とも思い出のよすがとなるものもなく、撮影する意欲も萎えてしまった。
 気を取りなおし、友人宅へ押しかけ山菜を御馳走してもらう。やがて別の友人夫婦も駆けつけ、夕方まで宴会。
 食べた山菜料理は、ウドのきんぴら、山たけのこと厚揚げの煮つけ、蕨を三杯酢で味つけしたもの、木の芽(アケビの新芽)に鶉の卵そえ、などなど。
4日 日曜日
 長岡駅の小嶋屋でヘギソバを食し、昼前の新幹線で帰京。新幹線は思いのほか空いていたが、東京駅は大混雑。疲れていたので新宿からロマンスカーを奮発。
 書店を覗いたり、撮影したフィルムを現像に出してから帰宅。すでに12年暮らしているアパートの部屋は、狭くてみすぼらしいが、両親と弟が住んでいる筺という意味しかない実家よりは落ち着く。
5日 月曜日(子供の日)
 撮影したフィルムの数本が現像から上がる。これをみながら一人反省会。
 風景を撮影するのに短い焦点距離のズームレンズしか持参しなかったことが悔やまれる。
 そんなことをしているうちに早くも夕方。明日からに備えて、本日は早めに就寝。
6日 火曜日
 午前10時に出社すると、休みの間に多数の郵便物、FAX、留守電へのメッセージ、電子メールが届いていた。加えて宅急便の不在連絡票もあり、それらを仕分けし、受け取り、電話で話し、遅い昼食をとり、返事をしたため、いただきものの新茶を淹れ、その他いろいろしているうちに一日が終わってしまう。
7日 水曜日
 そろそろ前月分の会計データーを入力して、会計事務所に渡さなければならない時期なので、その作業を進める。
8日 木曜日
 経理関係の作業をしつつ、獏さんに頼まれていた資料を探すためにネットでいろいろ検索。
9日 金曜日
 経理の資料を揃え、データーをコピーして会計事務所に郵送。相変わらず散らかり放題の事務所の整理をはじめるが、多数の電話で中断。さらに散らかったのか、整頓への途上なのかは不明だが、法則のとおりエントロピーは間違いなく増大している。
10日 土曜日
 ある人のリクエストにより急遽、某ホテルのティールームで打ち合わせ。事務所に寄ってから待ちあわせ場所に行こうとしたら、出掛けにややこしい電話があり、待ち合わせに少し遅れてしまう。時間には余裕を持つことが必要です。
11日 日曜日
 なぜか本日も事務所にいる。夢枕獏事務所のある地区は、燃えないゴミを出せるのが月曜日だけで、燃えるゴミやリサイクルの収集は、お昼頃の遅い収集なのに、なぜか月曜日の燃えないゴミの収集だけは、かなりの早朝なのだ。そのため月に1度は燃えないゴミを出すためだけに日曜出勤が必要なのである。
12日 月曜日
 祥伝社より『新・魔獣狩り8』の見本が届く。お礼を兼ねて取次搬入日を聞くために編集部へ電話。
「15日搬入なので、17日には都内の書店に並ぶ」とのこと。
 帰宅の電車内で読み始め、台所のテーブルで、布団の中で読み、就眠直前に読了したかなあ。
13日 火曜日
 昨夜、就眠直前の朦朧状態で読み終えた『新・魔獣狩り8』の後半を再読。次に先日購入した『ゲド戦記5 アースシーの風』を読み始める。
14日 水曜日
 獏さんに頼まれていた資料のうち数冊が見つからないので、区立図書館へ出むき、検索し、自分の分も含めてリクエストする。
 今年三月にシステムが変わったとかで、いろいろ戸惑うこと多し。
 明らかにサービスが低下している。それを窓口のおじさんに言うと、ムキになって反論してくる。
 きっと、サービスの低下を何度も指摘されたのであろう。もしかしたら、あなた個人も少し後ろめたいのかもしれないし、あなた個人はサービスの向上を日夜考えているのかもしれないが……
15日 木曜日
 帰宅後、夢枕獏事務所とは関係のない原稿を書こうとするが、自宅で使っているPCが不調。実は数日前からおかしかったのだが、なんとか使えていたのだが、よりによって締切が今日だというのに、なんてこった。
 深夜までユーティリティソフトを使って回復を試みるが、かえって悪化させてしまたようで、初期化せざるを得ない様子である。とりあえず無事なデーターを外付けのHDに保存してから布団に潜り込む。
16日 金曜日
 朝一番に原稿の約束をした相手に電話。事情を話し、締切を週明けに伸ばしてもらう。
 出社前に立ち寄るいつもの書店に『新・魔獣狩り8』が並んでいるので驚く。15日に取り次ぎ搬入と聞いていたので、午後なら判るが午前10時並んでいるは驚きである。
 顔馴染みの書店なので、事情を聞くと昨夜のうちに神田の小さな取次から仕入れてきて、今朝並べたのだという。
 えらい!
 午後からは某テレビ局で、あるプロジェクトのミーティング。想像以上に有意義な集まりであった。
 自宅のPCが壊れたままなので、帰宅時に会社のPBを自宅へ持ち帰ることにする。スーツにレインコートを着て、ザックを背負い、手提げ鞄を抱えた姿はわれながらイケてない。
17日 土曜日
 今月も知人からチケットをいただき、朝日ホールで落語を聴く。今日は若手六人による「青風篇」である。
 三月にロフトプラスワンで開催した、餓狼伝イヴェントに出演していただいた、林家彦いち師匠の新作落語「睨み合い」が抜群におもしろい。
 林家たい平さんの「七段目」も落語らしい落語でよかったが、春風亭昇太さんの「人生が二度あれば」と神田山陽さんの講談「地球の栓」は、SF風の新作で、細かいディティールがたいそうおもしろかった。
 終演後、知人等と会食。
18日 日曜日
 妙にリアルな夢をみる。友人達が総出演のカラーの夢である。
 わたしの夢の特長は、怖い夢や悲しい夢がほとんどなく。実際の出来事の再現であったり、あり得たかもしれない微妙な過去なのである。
 ただし登場する友人達は配役というか役割が異なるので、なんとも奇妙な感覚が残るのだ。
 以下、今回の夢を判りやすく説明すると、
 東北で開催されるSFのコンヴェンション(十五年ほど前の出来事)に行くため、友人達と車で向かうことになるのだが、同乗するメンバーが、まったく別の場所に住んでいる人間だったり、当時は知りあっていなかったはずの人間だし、その頃は独身だった女性が赤ん坊を連れて参加していたりする。
 起きてからは、原稿を書き、送信し、二カ月ぶりに散髪へ。このところ白髪が増え、髪を短くすると鏡に映った自分が、間違いなく気難しい父親に似た雰囲気を発していることが自覚され、複雑。
19日 月曜日
 夕方、ある極秘企画についての打ち合わせにN社の代表取締役社長K氏が来社。
 ヘビスモーカーのK氏は、最近はどこへ行っても喫煙場所がなく辛いという。
 そういえば7月から煙草はまたまた値上げである。私の喫っている銘柄は、1箱280円が300円になる。
 毎日1箱として月に9000円である。経済的理由で喫煙を止めたくなる。ちなみにフランスへ留学しているSさんに煙草の値段を訊いたところ、
マルボロ1箱が約800円程度とか。日本からフランスへ渡っている喫煙研究者は、この値段の高さにばかばかしくなり、ほとんどの人が喫煙を止めるという。30本入り1箱800円だと、うーん止めるだろうなあ。
20日 火曜日
 出社前に銀行に立ち寄り、各種振込と通帳記入。本日は空いていたのであっけなく終わる。
 代々木上原駅前の幸福書房に寄り、カメラ雑誌をチェック。
 澤田隆治さんの『決定版 私説コメディアン史』(ちくま文庫)を購入。本日より短時間の移動中に読むことにする。
 自宅のPCにつづいて夢枕獏事務所のPowerBookまで調子が悪くなる。大事なデーターを失ってから後悔しないために、外付けHDを購入し、大事な書類のバックアップをすることを決意。
21日 水曜日
 出社前に外付けHDを購入するため、ヨドバシカメラへ寄る。しばらくPC関連の購入をしていなかったので、HDの値段が大幅に下がっていることに驚く。40GBのHDを購入。
 さっそく外付けHDにデーターのバックアップ。ついでにMOにも保存しておく。
『決定版 私説コメディアン史』がおもしろくて、帰宅の電車内でも読書。
 昭和30年生まれのわたしが、かすかに、その輝きの残照を垣間見ることができたコメディアンたちの全盛期が描かれている。
22日 木曜日
 獏さんに頼まれていた買い物のために書店その他に立ち寄り、事務所に着いてからは、電話が多数ありばたばたしているうちに夕方になり、約束していたO氏来社。
 あるややこしいデーターを調べる方法をレクチャーしてもらうために来てもらったのだ。
 いろいろアドヴァイスをしてもらい、事務所の近くにあるソフトハウスが作ったソフトを購入することにする。その後、O氏と近所の蕎麦屋で夕食。
 この蕎麦屋に連れてゆくとだれもが美味しいというお店で、夜の来客があるとよく行くお店なのだ。ここに通うようになってから、郷里の有名店の蕎麦がもの足りなくなってしまったほどだ。
23日 金曜日
 昨夜、O氏に勧められたソフトを購入することにして、徒歩で1駅離れたソフトハウスを訪ねる。想像していたより立派なオフィスに驚く。
 事務所に戻って、さっそくインストール。いろいろいじってみるが、肝心のデーターを調べる手順が判らない。うーん困った。
 帰りの電車の中で短時間移動の読書用に読み始めた『決定版 私説コメディアン史』を読み終えてしまう。頁が進むにしたがって、コメディアンの活躍の場が舞台からTVに移り、わたしが子供の時に観たコメディアンが多く登場するため、読書のスピードが上がったのだ。
 本書は主に関西で活躍したコメディアンについて詳しいが、これに東京の落語界を舞台に、春風亭柳昇の生き様を描いた『江戸前の男』や小林信彦の数多い著作を読むと、笑いを商売にした人間の多様なドラマがみえてくる。
24日 土曜日
 自宅PCを回復しようと悪戦苦闘するが敵わず、泣く泣く初期化に踏み切る。
 新しいOSを入れようと思うのだが、すでに古いマシンなので周辺機器が使えなくなりそうなのも悩みの種。
 短時間移動の読書用に購入した『江戸の釣り』を読み始める。これもおもしろくてかなり読み進んでしまう。
25日 日曜日
 昨日に続き自宅のPCのセットアップ。『江戸の釣り』を読み終えてしまう。
 印象深かったのは、ホビーとしての釣りが日本で定着したのは江戸時代ということ。
 太公望の故事を平安貴族は知っていたが、仏教の殺生戒の影響が強く、ホビーとしては定着しなかったのだ。
 当時(江戸時代)は、東京(江戸)湾で富士山を背景に潮を吹く鯨の姿を観ることができたという記述に妄想が膨らむ。また綱吉の時代に生類憐れみの令によって釣りが禁止されたにも関わらず、釣りを止められなかった男達の悲喜劇がおもしろかった。
26日 月曜日
 目が覚めたが起き上がれない。
 ひどい腰痛である。
 先週から腰に違和感があったのだが、まさかこんなに急に痛み出すとは……
 しばらく、布団の中で、もぞもぞとゆるいストレッチみたいなことをやっているうちに、とりあえずは起き上がることができた。
 熱いシャワーを患部にあてて暖めているうちに楽になったので、出社。
27日 火曜日
 事務所近くの接骨院でマッサージを受ける。ここには以前にも肩凝りの治療に通院したことがあるのだが、
いつも混んでいて時間がかかるのだ。本日もやっぱり混んでいて10分程度の治療を受けるのに30分待った。
 夕方、打ち合わせのために台東区にあるN社へ。帰路、知人のやっているパズルショップに寄る。
28日 水曜日
「グローバル経済を動かすパワー総覧」という副題の付いた平凡社新書『世界財閥マップ』を読み始める。この本を買った動機を正直にいえば、お金持ちの素性が知りたいというミーハー的な好奇心からである。
 自宅のある駅から電車に乗り、事務所へ着くまでの間に腰痛がひどくなる。
29日 木曜日
 本日、獏さんは福島放送主催の「ふれあい講演会」のために郡山へ。わたしは会計事務所へ渡す経理伝票と終日挌闘。帰宅途中に幸福書房で創刊されたばかりの新潮選書から坪内祐三『新書百選』を購入。
 電車内で『世界財閥マップ』読了。冒険小説のネタが拾えそうな本だった。
30日 金曜日
 あっという間に五月も終わりである。昨日に引きつづき経理伝票や蓬莱宮関連の仕事や新規依頼の電話を受けていると、もう窓の外は薄暗がり、腰と背中の筋肉が痛み出したので早めに帰宅。
31日 土曜日
 事務所の近所にある接骨院は、背骨のレントゲンを撮らないので、腰痛の原因が背骨の彎曲ではないかと心配になり、本日は自宅の近所にある総合病院の整形外科で診察してもらう。
 レントゲンに写ったわたしの背骨は、適当な間隔を保ったきれいなものであった。したがって腰痛の原因は筋肉の凝りである。
 医師からは水泳をやることを勧められる。数年ぶりに市営の室内プールへ行こうかなあ。
他の日記を読む
2003年6月 2003年5月 2003年4月
2002年9月 2000年11月 2000年9月
2000年8月 2000年7月 2000年2月〜4月

(c)Digital Adventure.Inc.