以下をクリックしてください 2002年 　 　 12月 「カメラな日々---analog.2002.digital」 　 　 2000年 　 　 ８月 某日、菅浩江さんの『永遠の森　博物館惑星』をゲラで読む。 ９月 上旬：ある雑誌から依頼のあった「遺伝子・ウィルスを扱った小説を特集」 10月 上旬：友人たちと丹沢の麓にあるキャンプ場で２泊３日の宴会	大倉貴之読書帖 平成１４年１２月 「カメラな日々---analog.2002.digital」 大倉貴之 　数年前にデジタル・カメラ（以下デジカメと表記）の販売台数がアナログカメラ（フィルムを用いるカメラ、以下アナカメと表記）を追い抜き、初めて使うカメラがデジカメで、その後アナカメに移行する世代が登場する時代となった、いよいよアナカメ最後の牙城であるカメラ付き携帯電話機がレンズ付きフィルムを駆逐するかもしれないという状況である。デジカメとアナカメが混在するこの状況は写真＆カメラ好きには最高におもしろい時代といえよう。 「digital」 　藤原紀香、浜崎あゆみ、滝沢秀明、藤木直人、中田英寿。この四人の共通点は何 か。ギャラが高いと思われることと、デジカメの広告に起用されているタレントであ ることが共通している。この顔触れからもメーカーがいかにデジカメに力が入ってる かが判る。 　藤原＝フジ、滝沢＝オリンパス、藤木＝ニコン、中田＝キャノン、浜崎＝パナソニ ックということになるが、浜崎はデジタル・カメラだけに拘らずパナソニックの若者 向け商品全体のアイコンという位置付けである。なお浜崎以外はデジカメだけか特定 の機種専属だ。 　これらのタレントが起用されているデジタル・カメラは、コンパクト・カメラ的な 形状をしたものから１眼レフカメラ然としたものまであり総称としてコンシューマー デジカメと呼ばれるもので、画素数は１００万画素から５００万画素オーバーまであ り、レンズ交換ができない（する必要がない）機種である。 　このタイプのデジカメは半年毎に新機種が登場していて、散々悩んだ末に大枚をは たいて購入しても１年後には古いモデルになってしまうというジレンマがある。 　一方、レンズ交換ができる１眼レフタイプのデジカメはニコンマウント（ニコンの レンズが使える）デジカメがニコンＤ1（Ｄ1ＸとＤ1Ｈ）、Ｄ100。フジＳ2Pro。キャ ノンはEOS-1Ｄ、1Ｄs、Ｄ60。コンタックスN1D。シグマＳＤ９がある。 　すでに１眼レフタイプのアナカメを所有し、複数のレンズとアクセサリーシステム を持っているアマチュアカメラマンにとっては１眼レフタイプのデジカメはひじょう に魅力があるが、すでに完成の域に達しているアナカメ１眼レフと違い、機種によっ てフィルムに相当する撮像素子にサイズの違い、画素の数値など多種多様であり、所 有しているレンズ＆アクセサリーだけを基準にしては選ぶことができない。また素子 のサイズが３５ミリフィルムと同サイズでないとレンズと焦点距離が変わってしま う。 　現在、アナカメのレンズシステムがそのままの焦点距離で使える３５ミリフィルム と同サイズの素子を搭載しているのはEOS-1ＤsとコンタックスN1Dのみである。また 色情報を得るためのカラーフィルターシステムの差も大きいようだ。現在発売中の１ 眼レフデジカメの要素から完成形のデジカメを構築するなら、 １）３５ミリフィルムと同サイズの撮像素子を搭載。 ２）撮像素子は６００万画素のFoveonカラーフィルターシステムを搭載。 ３）レンズ交換時にゴミが撮像素子に付くのを防ぐプロテクターを装備。 　以上は間違いなく実現するはずであり、１年後にはこれがキャノン、ニコンの二大 メーカーの最上位機種となるであろう。これ以上は画像を保存するメディアや処理す るパソコンの処理速度、プリンターの能力などの問題になってくる。 　これから１眼レフのアナカメを買う人は、将来デジカメへの移行を考慮する必要が あり、現在国内の１眼レフ・アナカメを発売しているカメラメーカー（ニコン、キャ ノン、ペンタックス、ミノルタ、オリンパス、コンタックス＝京セラ）の中で、１眼 レフ・デジカメを製造しているのはキャノン、ニコン、コンタックスだけである。こ のことはレンズ・シテムも含めたシェアに大きく影響すると思われる。 　わたしが使ったデジカメはニコン（ＣＰ990）、キャノン（Ixci200）パナソニック （Ｆ7）、リコー（カプリオＲＲ30）の３機種。これらはコンシューマーデジカメで ２００万画素〜３００万画素クラスであるが、撮影速度を別にすれば晴天の戸外であ れば不満のない画像が得られる。特に３００万画デジカメの画像には驚かされた。 「analog」 　今年はレンジファインダーカメラを使い倒した。21・、35・、50・（ライカ＆キャ ノン）の四本レンズを昨年購入したベッサＲと借り物のライカM2に装着し、モノクロ ＆カラーネガフィルムとポジフィルムで２０本は撮った。１眼レフでは、ニコンＦ 80ＳとコンタックスAXとAria。レンズはＦ80Ｓでは50・／Ｆ1.4、コンタックスでは 35・／Ｆ2.8を一番使った。 　アナカメは現在一番おもしろい時期である。１眼レフでは各社オートフォーカスの 完成形からファミリーユースまでバラエティ豊かで、レンジファインダーはライカＭ 7、ローライＲ35、ベッサからは旧ニコンと旧コンタックスマウントが使える機種が 登場。 　個人的には好きな写真家（ホンマ、佐内、川内）の作品がどのような機材を使って いるか気になっていて、いろいろ調べると彼＆彼女らは大判あるいは中判カメラで撮 影している。そこで来年は、ぜひ中判カメラを使って子供時代を過ごした場所（ほと んど廃村）を撮影したいと思っている年末である。 　備考：国内カメラメーカー現行製造品種 ニコン アナカメ＝コンパクトカメラ、３５・１眼レフカメラ（複数）／デジカメ＝コンシュ ーマー（複数）、１眼レフデジカメ（３種類）。 キャノン アナカメ＝コンパクトカメラ、３５・１眼レフカメラ（複数）／デジカメ＝コンシュ ーマー（複数）、１眼レフデジカメ（３種類）。 ミノルタ アナカメ＝コンパクトカメラ、高級コンパクトカメラ、３５・１眼レフカメラ（複 数）／デジカメ＝コンシューマー（複数）。 ペンタックス アナカメ＝コンパクトカメラ、３５・１眼レフカメラ（複数）、６４５カメラ、６７ カメラ／デジカメ＝コンシューマー（複数）。 オリンパス アナカメ＝コンパクトカメラ／デジカメ＝コンシューマー（複数）。 コンタックス＝京セラ アナカメ＝高級コンパクトカメラ（複数）、３５・レンジファインダーカメラ、３５ ・１眼レフカメラ（複数）、６４５カメラ／デジカメ＝コンシューマー（近日発 売）、１眼レフデジカメ。 フジ アナカメ＝コンパクトカメラ、高級コンパクトカメラ、３５・レンジファインダーカ メラ、６４５他中判カメラ／デジカメ＝コンシューマー（近日発売）、１眼レフデジ カメ。 コシナ アナカメ＝３５・レンジファインダーカメラ。 コニカ アナカメ＝コンパクトカメラ、３５・１眼レンジファインダーカメラ。 シグマ アナカメ＝３５・１眼レフカメラ／デジカメ＝１眼レフデジカメ。 中判カメラメーカー マミヤ ブロニカ＆タムロン